理研オプテック

安全コラム

ダイキャスト、インジェクション機械の荷重監視について

ダイキャスト機械やインジェクション機械の加圧時間はプレス機械の加工時間より長くなりますが、機械の構造はプレスに似ており、プレッシングの動作は同様です。
製品の製造は加圧加工で行うため、その加工圧を常時監視する事により品質管理の向上をはじめ多くの効果を得ることができ、予防保全につながります。

  1.  機械の保護
    それぞれの機械にはキャパシティ(許容最大負荷)が定められています。機械の許容負荷以上で作業をすれば機械にダメージを与えます。このダメージによる故障は生産停止による損失だけではなくメンテナンス費用の増大にもつながります。荷重監視による機械の保護は荷重によるダメージで発生する費用を軽減します。
  2.  設定値の間違いによる生産不良を削減
    加圧時間の設定や加圧力の設定を間違えた場合、製品の品質やダイスへの悪影響は少なくありません。荷重監視装置により未然に防げた場合、費用を軽減します。また、データの分析による最良のセットアップは工程管理に役立ちます。
  3. 経時変化追跡により最適なメンテナンス周期を抽出
    加工数量が多い量産を行っている場合、機械やダイスの状況変化を監視する事により適切なメンテナンス周期を知ることが可能になります。データを記録し荷重の経時変化を分析する事で、メンテナンス費用を軽減させることが出来ます。
  4. エネルギーの最小化
    加工エネルギーは生産機械の必要エネルギーと同じです。このエネルギーを荷重データと置き換え、データの分析を行い最小限にする事で、機械やダイスへの負担を軽減できます。これにより予防保全が可能になります。

データ分析をする事での生産工程管理への影響は絶大で品質管理に大いに役立ちます。

高コストパフォーマンスを実現させるために荷重監視は必須のアイテムです。