荷重計を採用していただいた際の取付工事についてご紹介いたします。
お客様より荷重計のお問い合わせをいただき、ご説明にお伺いさせていただきました。このお客様では、荷重計導入実績がありませんでしたが、荷重計で何が出来るのか、何が分かるのか、どのようなメリットがあるのか、とてもご興味をお持ちでいらっしゃいました。
そこで、荷重計の導入目的やメリット、運用方法などに加えて取付方法についてもご説明しましたところ、先ずは1台を導入して様々な検証を実施することになりました。
取付工事の手順を、以下のようにご説明しました。 ① 歪 センサーと荷重計本体の取付 ② プレス機械の制御盤と結線 ③ プレス機械でロードセルを加圧し実荷重(トン数)を見ながら、荷重計本体へ入力する歪センサーからの信号の増幅率を調整(校正)
このお客様での取付では、③校正を行っている最中にある問題が発生しました。それは、プレス機械能力の80%まで加圧したところから、それ以上加圧しても荷重計のトン数表示が上がらなくなる現象です。
原因追究のため、荷重計本体の機能・取付・配線など再確認を行いましたが、不具合等の問題を発見する事はできませんでした。次にプレス機械側に問題がないかお客様に確認しましたが、思い当たるところはないとのことでした。そこで、一旦、プレス機械能力80%まで実荷重値と荷重計の表示値に乖離が無い為、校正自体は出来ているとお客様にご了解いただき、そのまま様子を見ていただくことになりました。
後日、お客様よりプレス機械に不具合が見つかったとのご連絡をいただきました。荷重計取付当日の経緯から、プレス機械の調査を実施し不具合を発見したとの事です。不具合内容を同じグループ会社様へ説明したこところ、同一プレス、同一金型を使用して生産するとオーバーロードがかかることがあるという事象を経験されており、プレス機械の不具合を以前より懸念していたとお聞きしたそうです。 「大事にならなくて良かった。荷重計を取り付けて本当によかった。」とお客様よりお伺いしました。
結果として荷重計の導入で不具合を発見、確認、原因究明、改善をしていただくことができました。導入後も荷重計から得られるデータにより、製品の品質管理やプレス機械の保護、各装置コンディションの変化、金型等のメンテナンス時期の見極めなどにお役立ていただけます。導入をご検討されてはいかがでしょうか。
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