理研オプテック

安全コラム

レーザ保護具の選び方

レーザとは

レーザの特長

  • 指向性に優れている
    • レーザから発せられた光ビームはほとんど広がることなくまっすぐに進みます。
    • これに対し、普通のランプからは四方八方に広がる光が発せられます。
  • 単色性に優れている
    • レーザは純粋な一つの色(波長・周波数)の光です。
    • これに対し、普通のランプからは複数の波長が混じり合った光が発せられます
  • 干渉性に優れている
    • レーザは光の位相(波の山と谷)が時間的に揃っているため、干渉性が良く(可干渉性)
      この波を合成することにより振幅の大きい(出力の大きい)波を得ることができます。

レーザの状態分類

レーザ媒体の状態により、大きく3つに大別されます。

  • 気体レーザ EXCIMER, ARGON, He-Ne, CO2 など
  • 固体レーザ YAG, YVO4, 半導体など
  • 液体レーザ Dye など

レーザ保護具の選び方(レーザ保護めがね・レーザ保護フィルタ)

  • ご使用のレーザの種類、発振波長、出力をご確認の上、波長にあったレンズ、フィルタを選びご使用ください。
  • 同じレーザ光の名前でも波長が異なる場合があります。またレーザ光の名前が異なっても発振波長が合えば使用できます。必ず波長をご確認ください。
  • 作業性から、可視光線透過率が高く吸収率がよい(OD値が高い)レンズ、フィルタを推奨します。

レーザ保護具を使う上での注意事項

  • レーザ保護めがねはレーザの散乱光をレンズで吸収して目を保護するためのものです。必ずお使いのレーザ光の波長をご確認の上、適切にご使用ください。
  • 適応する波長以外のレーザ光には絶対に使用しないでください。
  • レーザ保護めがね着用時もレーザ光を直接のぞきこまないでください。
  • レーザ保護めがねを溶接用として使用しないでください。
  • 溶接用めがねをレーザ用として使用するのは絶対にやめてください。

レーザ光の安全基準の考え方

レーザから放出されたレーザ光は、たとえ小さな放射量であってもエネルギー密度が高く、人体に有害となる場合があります。日本では、レーザ製品によって使用者に障害が発生することを防止する目的で、IEC(国際電気標準会議)の基準をもとに日本産業規格「レーザ製品の放射安全基準」JIS C 6802 が規定されています。JIS C 6802 ではレーザ製品をその危険度に応じてクラス分けし各クラスごとに必要とする安全対策を規定しています。

JIS C 6802(レーザ製品のクラス分け)

クラス 危険評価の概要
Class 1 通常の操作条件(合理的に予見可能な操作条件)の下で、安全なレーザとみなされています。
Class 1M 波長範囲 302.5~4,000nm のレーザ光で、光学機器を用いて直接レーザ光を観察することは潜在的に危険であるとみなされています。レーザの放射レベルは Class 1 と同じ基準です。
Class 2 波長範囲 400~700nm のレーザ光で、通常の目の嫌悪反応(瞬き)により十分目の保護がなされる可視レーザ光が分類されるクラスです。
Class 2M 波長範囲 400~700nm のレーザ光で、Class 2 と同様、通常の目の嫌悪反応(瞬き)により十分目の保護がなされる可視レーザ光が分類されるクラスです。ただし、光学機器を用いて直接レーザ光を観察することは潜在的に危険とみなされています。
Class 3R 302.5~ 106nm の波長範囲のレーザ光で、直接レーザ光を見ることが潜在的に危険とみなされています。
Class 3B 直接レーザ光を見ること自体が常に危険であるとみなされています。ただし、拡散反射光に関しては通常安全であるとみなされています。
Class 4 一時的であっても、直接ビーム光を皮膚や目にさらすことが危険とみなされるだけでなく、拡散反射光であっても皮膚や目に障害をもたらすとみなされています。火災を引き起こす原因ともなると考えられています。

理研オプテックのレーザー保護メガネとレーザ保護フィルタ

レーザ用保護めがねと
レーザ用保護フィルタ

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